「何から始めれば」を超えた——社員の自主参加で広がる建築業界のAI活用

建設・住宅設備

記事の要点(3行まとめ)

【トレンド】:建築業界ではAI活用が個人利用にとどまっているとされる中、社員の自主参加によって全社的なAI活用を広げる取り組みが始まっています。

【メリット】:発足から4か月で正社員55名のうち28名が自主的に参加する組織に成長したとされています。

【重要性】:建築・建設業の経営者を対象にした調査では、9割以上が全社的なAI活用に至っておらず、何に投資すべきか判断できないという声が最も多くなっています。

「AIは便利そうだが、何から始めればいいのか分からない」——そう感じている経営者や担当者は、建築・建設業に限らず多いのではないでしょうか。

【Q】いま現場で起きている「社内AI活用の広がり方」の変化とは?

株式会社LIFEFUND(本社:静岡県浜松市)は、2026年1月に発足した社内のAI推進組織「AIアンバサダー研究会」について、発足から4か月で正社員55名のうち28名が自主的に参加する組織へと成長したことを発表しました。

建築・建設業の経営者53名を対象にした調査では、90.6%が全社的なAI活用に至っておらず、個人利用にとどまっているか未着手の段階であるとされています。AI投資における最大の壁は「優先順位・何から始めるかが見えない」という回答が51%を占め、経営者が最も求めているのは「自社に合った成功事例・ロードマップ」という回答が45.3%だったとされています。

【Q】導入すると現場はどう変わる?(具体的なメリット)

「AIアンバサダー研究会」は、AIを業務に活かす社員を社内で増やすことを目的とした組織で、会社からの強制ではなく社員の自主参加によって拡大している点が特徴とされています。

浸透を支える仕組みは大きく3つです。1つ目は、代表自らが講師を務める2時間のAI勉強会です。現在は「Claude cowork」や「Claude code」の業務利用をテーマにした演習型のワークショップが行われているとされています。2つ目は、研究会員の有料AI環境への投資です。会社全体のAIスキルアップへの貢献を目的に参加する研究会員に対し、Claudeの有料プランへの加入など、効果的な活用を可能にする環境を提供しているとされています。3つ目は、AIアンバサダー活動を活発に行う会員へのプランアップグレードという特別待遇で、これは研究会員のみの仕組みとされています。

【独自考察】よくある失敗と「つまずきポイント」

今回の取り組みで読み取れるのは、「強制ではなく自主参加」という設計が持つ意味です。調査では、社員のAI活用への支援状況について「個人任せ・何もしていない」という企業が22.6%にのぼるとされており、会社としてどこまで投資するかが企業ごとに分かれている状況がうかがえます。LIFEFUNDの取り組みは、投資と参加の両方を会社側が後押しする形を取っている点が特徴といえます。

また、社長自らが講師を務めるという形も、組織の規模や体制によって取り入れ方が変わる部分です。誰がAI活用を主導するか、どのように学ぶ機会を設計するかが、社内への浸透のしかたに影響すると考えられます。

【Q】どこから始めればいい?(迷ったときの進め方)

最初の一歩は、次の順で確認すると進めやすいです。

1. 社内のAI活用状況を「個人」と「全社」で分けて確認する:
ツールを導入していても、活用が個人にとどまっている場合は、全社的な広がり方を別途設計する必要があります。

2. 学ぶ機会と環境整備をセットで考える:
研究会では、勉強会という学ぶ機会と、有料AI環境への投資という環境整備が組み合わされています。どちらか一方だけでは活用が広がりにくい可能性があります。

3. 自主性を引き出す仕組みを検討する:
強制ではなく自主参加で広げる場合、参加するメリットや評価のあり方をどう設計するかが、継続の鍵になります。
今回の事例では、研究会員が同じ部署の非会員に活用の様子を共有したり、新規会員を募ったりする動きも見られるとされています。


参考・関連リンク

1. 株式会社LIFEFUND:本取り組みに関するプレスリリース(PR TIMES)
株式会社LIFEFUND|プレスリリース(PR TIMES)

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